↑ランキングチェック↑
大ヒット祈願!この曲で紅白へ!
こういう言い方はをすると、問題発言と言われるかも知れないが、舟木一夫コンサートを見に行く中で、「大満足をした。」と思った事は一度もない。そういった意味で、今回行った「舟木一夫シアターコンサートin新橋演舞場」は、大満足であり、見逃すところを救ってくれた舟友さんには大感謝している。大阪、京都、名古屋と続いたシアターコンサートに、一度も行かれず、東京での公演もチケットは完売で手に入らず、「行かない」と決めていただけに、最後の最後に行かれた事は、本当に幸運そのものだし、出来ればもう一度同じコンサートを見たいという気持ちが、演舞場を出てからも湧き上がってくる。確かに、今回のコンサートが良い事は、いろいろな方々の話から伺ってはいたが、聞くと見るでは大違い。その素晴らしさは言葉では形容できない。通常コンサートでのスタンディングには異論を唱えたさすらいだが、今回は曲の終わりに自ら立ち上がって拍手をしたいと思った場面が何度かある。自然に身体が動きそうなのを、必死に抑えていた。第二部の「船村徹の世界」際立った演出と、目を見張るような歌唱。「船村徹の世界」は「舟木一夫ワールド」と置き換えても良いのではと思うほど。船村先生は、唄われる歌手の声質や歌唱をすべて含んだうえで楽曲を作られると聞く。舟木さんの寒い時代「舟木君、歌をやめるんだって。そんなの君の自由で、どっちでもいいんだけど、僕が君のために作った『夕笛』は誰が歌ってくれるんだい」低音から入って、一気に1オクターブ半上がるこの曲は、舟木さんの高音のたしかな音色を聴かせてくれる素晴らしい曲と何時も思っている。この舟木さんの独特な音色は、誰も出せるものではない。舟木さんの事を知り尽くした船村先生ならではの曲であり、その思いを船村先生が強く持たれていたのだろう。舟木さんの歌の上手さは言うまでもないが、他の歌手の方の持ち歌を唄われても、余りしっくりと馴染んで聴いた事はなかった。今回、そうした意識を持って聴いていたのだが、そんな事は一気に払拭された。素人の私が言うのはおこがましいが、舟木さんの発声方法がガラリと変わった。第二部が後半に近づくにつれ、耳を疑うほど、聞きなれた舟木さんの声では無くなっていく。そこが凄い!三橋美智也さん、春日八郎さん、青木光一さん、村田英雄さん、美空ひばりさん、そして北島三郎さんと、個性豊かな昭和の歌謡史を色どる大御所方の曲を見事に歌い上げる。それは単に、昭和の名曲をつらつらと並べて歌われるのではなく、1つ1つの曲に、舟木さんご自身の愛情を感じるではないか。「なみだ船」「兄弟船」「風雪流れ旅」最後の3曲は圧巻だった。特に鳥肌が立つほど感激したのが「なみだ船」これぞ舟木一夫の「なみだ船」だと言わんが如く歌い上げる。難しい、難しい、本当に難しい曲だと思う。それは、その後唄われた「兄弟船」「風雪流れ旅」のおよぶところではない。さすらいは、この一曲を聴いただけで大満足をしたし、もう一度このコンサートを聴きたいと思う要因でもある。だからと言って他の曲も十分満足しているのだが・・・船村先生に今回のコンサートは、是非聴いて頂きたかった。砂糖とミルクの入ったような声から、歳とともに鍛えられた今の舟木さんのお声と歌唱は、どんな曲でも対応できる魅惑の声と変ったと思う。「歌謡曲を歌い継ぐ」「昭和の名曲を絶やさない」そんな舟木さんの思いが結集したようなコンサートだったと思う。