十勝花子さんが亡くなられた。
その昔、テレビ局でアルバイトをしていた時に、ＴＢＳの番組のレギュラーで出られており、お会いした事などを書いたら、先日お会いしたライブハウスのオーナーからコメントを頂いた。
オーナーのお名前は岡田澄雄さん。
ダン池田とニューブリードや、秋吉敏子ビッグバンド、宮間俊之とニューハードなどなどで活躍されていたトロンボーン奏者でもいらっしゃいます。
18歳でプロになって、最初のバンドが舟木さんの専属バンドの井村鶴雄とブルーエースだったそうで、当時はドサ廻りが多く、前座で歌われていた十勝花子とは、親しく話をされる間柄だったそうです。昭和の良き時代、数々の歌手の皆さんとも共演されておられるので、今度お会いしてお話を聞くのが楽しみでなりません。
十勝花子さんが出られていた番組は、「日曜8時！笑っていただきます」という番組でした。堺正章さん水前寺清子さんが主役で、悠木千帆さん（現：樹木希林）萩原健一さん和田アキ子さん常田富士男さんなどが出ておられました。
｢かんちょしちゃうから！」なんてギャグがあったので、覚えておられる方もおられるかも知れません。
河田町にあったフジテレビから、赤坂のＴＢＳに替わったばかりで、慣れない私に優しく声を掛けてくださったのが十勝花子さんでした。堺さんも水前寺さんも偉ぶった所がなく、アットホームな感じの撮影だったことを思い出します。
その中で強烈な思い出は、いつも暗いスタジオの陰で、ジィ～と自分の出番を待っていた美少女の事です。たしか1カットしか出ておられなかったと思いますが、出演者やスタッフからも誰からも声を掛けられず、座っている姿が悲しげに思えたものです。その後数々の番組に出演され、名前が知れるようになりました。そして中村雅俊さんと結婚されるのです。当時の名前は五十嵐じゅん、その後五十嵐淳子の名前になりました。
もう一つ、長いつけマツゲを付けた、和田アキ子さんに見つめられた時には、背筋がドキッ！と寒くなったのも思い出の一つです。（笑）
もう50年近く前の話ですが、河田町のフジテレビも無くなり、赤坂のＴＢＳも当時とは大きく様変わりして、半世紀の流れを実感しています。
話のついでに、三島由紀夫が市ヶ谷駐屯地で割腹自殺したした時に、偶然河田町のフジテレビにいました。局内は上へ下への大騒ぎ。場所が近い事もあり、上空のヘリコプターがうるさかった記憶があります。実は三島由紀夫を二度見かけています。一度目は剣道の昇段審査の時で、二度目は居合道の昇段審査の時でした。剣道の防具を、お付の方に手伝ってもらって付けていたのを見て、「判っちゃいないな。剣道をなめてる」と思ったものでした。
十勝花子さんの訃報を聞いて、いろいろな事を思い出しています。
一度地元の武蔵境の駅で、十勝さんをお見かけしたことがあり、近くに住んでおられるんだと思った事があったのですが、後輩から、「バスの中で十勝花子さんを見たと、良く家族で話していたんですよ」という話を聞き、本当に身近に住まわれていたのだと実感しました。
心からご冥福をお祈り申し上げます。合掌
