おはようございます。さて問題です。これはある映画の1シーンですが、なんの映画でしょう?そして舟木さんと一緒におられる二人は誰でしょう?舟木ファンの方なら「そんなの簡単!」と声が聞こえてきそうです。今朝は早くから映画を見ていました。さすらいの大好きな市川雷蔵さんの若親分シリーズ「若親分兇状旅」市川雷蔵作品というと、円月殺法の「眠狂四郎」を思い浮かべる方が多いでしょう。中には「陸軍中野学校」や「忍びの者」と言われる方もいらっしゃる。37歳で亡くなるまで、150本もの作品に出ています。舟木さんが見て、その後演じることになった「薄桜記」も代表作ですし、三島由紀夫原作の金閣寺の映画化「炎上」や「華岡青洲の妻」「ぼんち」など、文芸作品にもたくさん出られています。若親分シリーズは、その中でもあまり知られていない面白い作品です。ヤクザの家に生まれた海軍士官の話で、時代劇さながらに、バッタバッタと悪人を斬っていきます。現代版痛快娯楽時代劇といったところです。今日の映画には、可憐なお嬢さんの役で葉山葉子さんが出られています。新歌舞伎座の千秋楽では、葉山さんの芸歴の話が出てきましたが、ここでも葉山さんのお姿が見られ、楽しく見てしまいました。さぁ、先ほどの問題は解けましたか?映画は「北国の旅情」です。映っているのは、北林谷栄さんと長山藍子さんです。北林さんは、この時56歳ですから、なんとも凄いおばあさんです。「原爆の子」のおとよ婆さんの時が41歳。「ビルマの竪琴」の物売りの婆さんの時が45歳。「にゃんちゃん」の坂田の婆の時が48歳。若い時からお婆さん役ばかりで、それこそ日本を代表するお婆さん役者さんでした。舟木さんの「北国の旅情」ですが、実はその前に映画化がされています。東宝の「くちづけ」という石坂洋次郎原作のオムニバス映画の第二話「霧の中の少女」が、「北国の旅情」の原作「冬山の幻想」なのです。この映画では舟木さんが演じた上村英吉を小泉博さん、十朱幸代さん演じた金井由子を司葉子さん、妹役の小橋玲子さんが中原ひとみさんが演じています。ちなみに北林谷栄さんが演じたお婆さんは、飯田蝶子さんが演じています。「北国の旅情」の脚本は、今や大物脚本家の倉本聰さんですが、「霧の中の少女」では「その人は昔」の演出家、松山善三さんなのも、何か縁を感じてしまいますね。それにしても正座した舟木さん、神妙な面持ちの姿に、思わず笑ってしまいました。
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今日の舟木くんVol.180
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