団塊の世代の我々の話の中で、昔懐かしい話に登場するのが、平凡、明星、近代映画の芸能誌と呼ばれた月刊雑誌。ただそれらを買った記憶は、定かではないが無い。ただ昔は貸本屋が近くにあって、明星を一度借りた事がある。ただぞんざいな私は、3か月ほどそれを返さなかったの、定価よりかなり高い借り賃を払ったものだった。本誌にはあまり興味がなく、付録の歌本だけが欲しいのだが、その為に本誌を買う事はなく、何か月後に古本屋で売り出す歌本だけを買ったものだ。以前にも良く書いたが、この歌本を風呂に持ち込み、風呂の中で歌うから、その歌本も湿気を吸って、いつの間にか3倍ぐらいに膨らんでしまう。当時の男子高校生は、どちらかと言えば硬派な生徒が多く、ちゃらちゃらしたこうした芸能誌を買って読むなど、恥ずかしくて言えないから、当時はこれらの雑誌の話が話題になる事は殆どなかった。平凡や明星は女の子が読むもの。そう捉えていたいたのだろう。ではどんな雑誌を買っていたかと言えば、映画の友やスクリーンと言った洋画専門雑誌で、その後はもっと専門的なキネマ旬報などを買うようになる。それと漫画雑誌。少年サンデー、少年マガジン、少年キングなどの週刊漫画雑誌は、誰かが買って読みまわしていたと思う。それと週刊平凡パンチ。ファッション、車、音楽など男子の若者たちの心を捉える要素が沢山あった。勿論一番の興味は女性のヌードで、公然とこの本が買えるのが嬉しかった。(笑)「ヌードなんて興味はないよ。ファッションに興味があるから買うんだ。」とか言いながら、一番先にヌード写真の載っているページから見る。(笑)その後、もう少し過激な週刊プレイボーイが発売される。勿論これらは買いました。古本屋で60年代の明星を出張先で見つけ、迷いながら買ったの今から15年ほど前。定価150円の本が3000円。高いと思ったが悩んで悩んだ末、昔の思い出が買えるなら、と買った。表紙は舟木さんと小百合ちゃん。最終的にはこの表紙が決め手になったのだと思う。懐かしい当時のスターの写真が載り、バカバカしい広告を見て懐かしさを感じ、ページ下に書かれたスターの住所にびっくり。それからしばらくして、違う雑誌も欲しくなり、古本屋やネットで買うようになる。最近は殆ど買う事はないが、それでもそうした雑誌が今では20冊ほどある。写真印刷も当時は技術が悪く、二重印刷になっていたり、色合いが悪かったりするが、それはそれで懐かしい思い出になったりする。それも数年前は宝物のように思っていたが、「私が死んだら一番最初に捨てられるもの」と思うようになってきた。せめて欲しい人の手に渡るように準備が必要かもしれない。
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平凡 明星 近代映画
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