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昭和を代表する名横綱大鵬関。
既に11回の優勝を果たした大鵬関と、レコード売り上げ枚数の新記録を達成し、レコード大賞新人賞を受賞した舟木さんとの異色の対面記事です。
この記事が載ったのは1964年3月号ですから、2月に発売になっているでしょう。写真を見ると日活映画「光る海」の看板がありますから、1963年の12月に撮影されたものだと思います。「大晦日 徹夜興業」の看板も立っています。
大鵬関と舟木さんの歳の差は6歳。お互いファンだったと対面を喜んでいます。
当時は「巨人・大鵬・玉子焼き」と言うような事を言われていた時代で、読売巨人軍も常勝のチームと思っていましたが、実は巨人軍が9連覇を果たすのは、翌年の1965年からなのです。ですから「巨人・大鵬・玉子焼き」の言葉は、この年にはまだ言われてなかったのですね。
大鵬関は1961年に柏戸関と同時に横綱になり、二人の横綱は常にライバルといて戦っていました。柏鵬(はくほう)時代と呼ばれました。現在の名横綱白鵬関は、この二人の偉大な名前をとって付けられた名前だとも言われています。
舟木さんは、「高校三年生」の映画出演のあと、「学園広場」に出演していますが、日活封切館で公開されたのは「光る海」の前の回になります。大鵬関は、舟木さんの映画もご覧になっていたようです。
ちなみに「学園広場」の映画は、舟木さんの歌の映画化ですが、公開前は『青空に向かって、前へ』という題名にある予定だったようです。この後、巨人軍の長嶋茂雄選手を題材にした「ミスター・ジャイアンツ勝利の男」が公開されますが、舟木さんもゲスト出演しています。
この長嶋選手の映画は、監督から脚本家、出演俳優まですべてジャイアンツファンだったと言われています。ワンカットでも出たいと言う俳優さんが沢山いて、豪華なゲスト出演者が沢山出演していますが、ジャイアンツファンの舟木さんも出演したのは当然と思っていました、出演を申し込んで断られたスター俳優さんが沢山いたという事ですから、新人の舟木さんが短いシーンですが出演できたのは、異例の事だったのでしょう。残念なのは、舟木さんは長嶋選手との絡みはなく、当時のエースだった藤田投手との絡みのシーンでした。
一枚の写真から、いろいろな事が思い出されるのは嬉しい事です。