最近はお城ブームらしく、多くのテレビ番組や城の本も沢山出ているし、城好きを公言する芸能人や著名人も多くなった。
私が城に興味を持ち始めたのは中学1年の頃。叔父の影響で無理やり城好きにさせられた。と言っても、叔父と一緒に城を見に行った事は一度も無い。6つ違いの叔父は、弟の様に可愛がってくれたし、おじちゃんとは呼んでいたが、兄のような存在だった。小学6年の時、その叔父の高校の文化祭があり、叔父に連れられて見に行った。中学と高校の校舎が並び、どちらも同時に文化祭を行っている。華やかな文化祭はワクワクしてみて、この学校に入りたいと思った。
我が家の直ぐ近くには公立中学があり、小学校より近い距離。叔父が通った学校に行きたいと母に告げるが、私立は寄付があったり月謝も高い。更には入試もある。
ハードルは高かったが、何とか入る事が出来た。叔父二人が通った学校でもあり、母としても弟が通った学校だからという気持ちも有ったのだろう。
そして中学に入り文化祭を迎える。
叔父が猛然と「お前お城の研究発表をしろ｣と言う。まったく城などに興味が無かったのだが、資料を色々出してきて、大きな写真まで持っている。模造紙数枚に、マジックで色々書き、写真を貼り、説明の仕方まで教えてくれて、教室を一つ借りて自分一人の城郭研究の発表場が出来た。研究と言ったって、自分が好きで調べた訳でも無く、叔父の指示での作業だから、最後は見かねて叔父が自分でマジックで書いたりもしていたが、その間私は寝てしまう。
父が妹を抱いている。説明をする私。
これが城との係わり合いの最初だが、この時はまだ小田原城しか見た事が無かった。
その年の暮れに、家族旅行で熱海に行き、熱海城にも行くのだが、これは全くの観光用に出来た近代のお城であった。
そんな事がきっかけで、高校1年までの4年間、毎年文化祭でお城の研究続けたのは、中学2年の時に大好きなその叔父が、事故死した事での鎮魂の意味もあった。
日本城郭協会と言うのがあることを知り、中学二年の時に入会。最年少の会員だったと思う。毎月｢城郭｣と言う冊子が届き、大学生の会員からは学生城郭研究会に入るように進められたが、それ程熱心ではなかったので、一度だけ現地での講習に行っただけだった。当時は写真家の井上宗和と言う人がお城の第一人者で、彼の写真集や著書を沢山持っていた。(積読と言う奴です。笑）
亡くなった叔父はユースホステル会員でもあり、大学ではユースホステル部の副部長だった。ユースホステルを使ってお城を見て、写真を撮ってくるのが楽しみだった様だ。中学2年の時に母から2万円貰ってお城を見る旅に出る。小田原、静岡、掛川、豊橋、岡崎、名古屋と見て周り、犬山まで行くつもりだったが、里心が付き、2泊で帰京。ユースホステルの楽しさも知ったが、中学二年での一人旅は、やはり切ない度だった。
熊本城は修学旅行を含め過去に3回。戦う城だけに大好きなお城だが、熊本の震災で石垣が倒壊。悲し過ぎる出来事である。｢天守閣の復興を木造にしていれば、後50年も経てば国宝だったろうに」と話をした事があるが、こんな震災が起こるとは思わなかった。
名古屋城天守閣の建替えの計画があり、木造で造る。と言う話を聞き大賛成だったのだ、色々反対意見が出ていると言う。耐震の為に建替えをするしかないのだから、何とか木造での建造を望んでいる。
江戸城の天守閣の復興も望んでいるのだが、全く話に上がらない。平和な時代に出来た天守閣なので、こちらの復興も望んでいる一人である。
私の城好きは、いわゆるお城の象徴天守閣が好きと言うのではなく、城郭と呼ばれるお城の全体が好きなのだ。天主閣、櫓、門、石垣、堀、塀、土塁などの他、狭間、石落とし、忍び返し、曲の造り、石垣の積み方、井戸と何でも好き。(笑)
誰が作った城とか、いつ頃の造られた城とか、歴代の城主とかは全く興味が無いから、覚えても居ない。(笑)だから本当にお城好きとは言えないのだろう。
最初に載せた写真のお城の名前が判る人は、かなりマニアックな人だと思う。さて何処のお城の天主閣でしょう。
東京にお城と認定されるものが60近くある。私が会員だった頃、55年前は４２とされているのだが、今は調査が進み数が増えたようだ。有名どころを上げると江戸城、八王子城、平山城、滝山城、石神井城、深大寺城、世田谷城、片倉城などだ。
私の好きな城郭ベスト１０
熊本城
姫路城
備中松山城
江戸城
大阪城
犬山城
岐阜城
松本城
中城城
名護屋城
行っていない行きたい城
宇和島城
松江城
松山城
伊賀上野城
多賀城