三回目の演舞場は昼夜ともに3階席。
右端の席は、花道はバッチリ見えるのだが、舞台の半分は全く見えない。そんな事は覚悟の上だったが、やはり中央でのお芝居になると集中できず、過去に見ている事もあり、ウトウト、カックン!真面目にまた見ても、ウトウト、カックン!が続く。お芝居終って、「さすらいさん寝てたね」と言われる、やはり気付いていたか。(笑)
三階からの景色は、やはり違う。見る場所を変えるのは、それなりに意味がある事と感じている。昼の部の山場、山科の別れ。りくと子供たちが豊橋へ向けて花道を去っていく。松之亟から主税となり、前髪を落とした主税が、母と弟妹との別れに号泣。
1階席2階席3階席とも、手にハンカチを持って目頭を押さえる人たちが良く見える。
準備の良い人は、この場の始まる前から、しっかりハンカチを握りしめている。
夜の部は三階席の中央に近い二列目。どの劇場でもそうなのだが、一列目は危険防止の手摺りがある為、丁度そこが目線に入り舞台が見ずらい。新歌舞伎座のように2階に特別席がある所は別として、2階席3階席の一列目は意外と良くない。それは一緒に行った友人とも意見が一致。
舞台全体は、やはり中央だけに良く見える。しかしながら今度は花道が殆ど見えない。セリ上がりの立ち位置は、身を乗り出して肩から上が、見えるぐらい。確かにテレビモニターも左右の端にはあるのだが、暗いので画像は劣るし、ズームが効くわけでもないので、気休め程度のもの。
丁度我々の横に座ったのが、どうも役者さんの様で、もしかすると昼の部に出られていた方なのか?何しろ拍手が凄い。普通叩く拍手の数倍の速さで叩く。そして音もでかい。確かにお芝居を知っていて、上手いタイミングで叩くのだが、何しろ気になるしウルサイ!(笑)まぁ掛け声を掛けるような事がないから、良しとしよう。
3日に見た時は、それほど怖いメークをしていなかった吉良上野介の林与一さん。なんだか優しい吉良さんだなぁ~と感じていたが、10日に行った時には、どぎつ過ぎるくらいに悪人顔の与一さんに変貌。(笑)
本所の吉良邸での林与一さん、上杉綱憲の田村亮さん、そして千坂兵部の里見浩太朗さん、この三人の絡みの舞台は、大きな見せ場。里見さんもカッコいいのだが、田村さんが凄くいい。なぜかと良く考えたら、田村さんの声のせいだろう。堂々とした太い声、改めて気にいったなぁ~。
それにして、舟木さんのお元気な事。お芝居の主役で何度も衣装替えがあり、殆ど出ずっぱり。そして通常コンサートよりは短いと言っても50分の歌とトーク。
MCも共演者もいないコンサートには、友人もびっくりしていた。流石にお疲れなのではと思ってしまう。早いもので一週間後は千穐楽。まずは何事もなく千穐楽を迎えられる事を祈っている。